数ある「U2」のアルバムの中で最も評価・売り上げが高い5枚目のアルバム「The Joshua Tree」は、自分が十代最後の誕生日直前にリリースされました。それまでの彼らの音楽イメージは「紛争」「戦争」「宗教」「人権問題」等をストレートに伝えてくれる骨太ロック。
このアルバムでは「ブルース」「カントリー」「ゴスペル」等、それまでの「U2」では感じられなかった「ルーツ・ミュージック」が積極的に取り入れられ、骨太さに静謐さを併せ持ったロック史に名を刻む名作と言われています。
因みに「Joshua Tree」は、アメリカ南西部の砂漠地帯に生えるユッカの樹の事です。
※Roots Music(ルーツ・ミュージック)
主にブルース、ゴスペル、ディキシー・ランド・ジャズ、フォーク、カントリー、ブルーグラス等の民族音楽を指す。商業主義とは一線を画す音楽として、敬意を表しているミュージシャンが多い。
今日の曲はこの歴史的名盤からの2ndシングル。当初6曲目の「Red Hill Mining Town」がリリース予定でしたが、リハーサルをしたところBono(ボーカル)が歌えず、また「Neil Jordan」が監督したPVもイマイチだったと言う理由で、急遽この曲に決まったそうです。
◆Neil Jordan
映画監督・脚本家・小説家。ハリウッドで活躍する代表的なアイルランド出身のアーティスト。
———————————-
I have climbed the highest mountains
I have run through the fields
沢山の高い山を超えてきた
多くの戦場を駆け抜けてきた
Only to be with you
Only to be with you
ただ君と一緒にいたいがために
I have run I have crawled
I have scaled these city walls
These city walls
僕は走ってきた 這いずり回ってきたんだ
街の高い壁もよじ登ったよ
沢山の街の壁を
Only to be with you
君と一緒にいるためにね
But I still haven’t found
What I’m looking for
But I still haven’t found
What I’m looking for…
でも僕はまだ見つけてないんだ
僕が探し続けているものを…
———————————-
歌詞の中にある「you」は「イエス様」の事だと解説してる方がいます。ゴスペルですね。しかもかなりスピリチュアルな曲です。邦題は「終わりなき旅」。珍しい位秀逸なネーミングです…….「Mr.Children」とは関係ありませんよ。
色んな事を乗り越えても答えは見つからない…探し続ける事に人生の意味があるんだ。「旅は生きる事」そのもので終わりがないのだ。どんな旅をするかは各々が決める事。困難でも悔いのない旅をしたいですね。その先に幸せが待ってると信じて♪
U2 – I Still Haven’t Found What I’m Looking For [Island Records:1987]