ミシガン大学中退後の1977年、35ドルを手にN.Y.に渡った「Madonna」はタイムズスクエアで「私はこの世界で神よりも有名になる」と誓った。
誓いの先にはエンターテインメントのメインストリームである「歌手」、「役者」があったのは間違いない。
◆Madonna
実は「Madonna」ってシンガーと同じく、俳優としてもかなりキャリアは長いです。たとえそれが評価されてないにせよ…
実際「Madonna」は大根役者だ。それはずっと彼女を見てるからこそ言える事。ちょい役からカメオ出演、主演に至っては「ゴールデンラズベリー賞」の常連だ。言わなくても皆分かってる。
しかしながら誰にでも転機がある。「Madonna」の俳優としてのステップ・アップは映画「A League Of Their Own」だ。自分はそう思ってます。
◆A League Of Their Own(プリティ・リーグ)米国:1992年
1943年に創設され54年まで存在した全米女子プロ野球リーグを、女性差別が激しかった時代に「Their Own(彼女たちが自分の)」人生の目標を実現しようとする姿を描いた作品。主演は「Tom Hanks」、「Geena Davis」。
「プリティ・リーグ」…? 邦題については何も言いません(笑)。この映画の中で「Madonna」が演じるのはセンターを守る元ダンサー、「Mae(メイ)」役。
「Madonna」そのまんまでは?…って位、ピッタリな役柄で演じやすいのがあったんだろうな。脇役ながら非常に印象的で重要なキャラクターが「Mae」。この映画で「Madonna」の評価が上がったのは、例えアンチの方でも認めざるを得ないと思います。
戦時下のアメリカ、多数の大リーグ選手が徴兵され、プロ野球運営が困難になりつつあった時代。それを補う目的で造られた「女子プロ野球リーグ」。
最初は馬鹿にされ、選手の悩みや葛藤を織り交ぜながら奮闘し、その実力で支持を勝ち取る♪…米国映画のお約束とも言える得意技ですが、ホントに良い映画です。
映画の最後、時は流れて1988年。「女子プロ野球リーグ」が野球殿堂入りを果たしたシーン。歳をとり子供、孫を連れたかつてのプレイヤーやスタッフが何十年振りに再開します。
でもそこには皆を1つに結束させた監督「Dugan(Tom Hanks)」は亡くなってたので来ることは出来ません。ここから涙腺が緩みっぱなしです。
かつての戦友との再会後、「女子プロ野球リーグ」OG達の野球シーンへと移るんですが、ここで今日の曲「This Used To Be My Playground」が流れてきます。
この映画のために書かれた曲。歌うはシンガーとしては既に大リーグ級の「Madonna」。しんみり、ジワジワ、ちょっと寂しく包み込むように歌ってくれます。名曲ですよこれはね…
この最後のシーンあってこその「プリティ・リーグ」です。何度でも観たい。出来れば誰かと観るのがお勧めです♪ サッカーもいいけどベースボールも素晴らしい。良い映画です♪
最後に…Hanks演じるDugan監督が選手達を叱咤した際に言ったセリフ
There’s no crying in baseball!
野球には泣くなんてないんだ!
は、米国映画の名セリフベスト100で、第54位にランクインを果たしています。このセリフを聴くだけでも価値ある映画かも?です♪
00:40~
Madonna – This Used To Be My Playground [Sire:1992]