「War」はカリフォルニア(米国)発のソウル・
ファンク・バンド。元「The Animals」の「Eric
Burdon」を中心に結成されました(1969年)。
※The Animals
1960年代半ば「The Beatles」「The Rolling
Stones」「The Who」等と共に人気を博した
ロック・バンド。
「War」結成時はベトナム戦争の最中。バンド名は
これに皮肉と抗議を込めてネーミングされたと
言われています。
よく音楽で世界は平和になる、とか平和にする、
って志を聞くことがあります。それは素晴らしい
事だと思います。「War」の場合、少しアプローチ
が違ってきます。
「The World Is A Ghetto(邦題:世界はゲットー
だ!)」は彼らのメッセージが特に強く込められた
曲。スラム街で生きながら安楽の地を探し続ける
暮らしを夢見て、マイノリティが台頭していく事も
歌われています。
この曲は 3枚目の同名アルバムからの 1stシングル
です。アルバム・バージョンは 10分を超えていま
す。というか他の曲も長い尺なので、6曲しか収録
されていません。しかしこのアルバム、1972年に
リリースされ 69週間もアルバム・チャート・イン
を果たし、年間アルバム・チャートで 1位を獲得
しています。
ところで「Ghetto(ゲットー)」って何?
辞書で調べると「ユダヤ人街」「スラム街」
「黒人貧民街」とあります。「War」は世界がその
中に収まる事で、全ての人間が差別されそれが平等
になるっていう、ちょっと皮肉めいたメッセージ
をこの曲に込めているんじゃないかな。と勝手に
思っています。
先ずはオリジナルを。かなりユッタリとしてます。
しかしミドル・テンポながら強烈なグルーヴを
感じます。ファンク、ジャズ、ロック、ラテン、
R&B…全部混じってます。スゴイ世界です。
War – The World Is A Ghetto [MCA:1972]
Don’t you know that it’s true
That for me and for you
The world is a ghetto
深く、印象的なフレーズです。
聴き入ってしまいますね♪
で、本日聴いてもらうのは 1980年にリリース
されたディスコ・バージョン。完全インストル
メンタル・バージョンなので、メッセージ性は皆無
なんですが、これがまた素晴らしい!
8月終わりに某クラブでこの曲をプレイしたところ
、若いDJの方や音楽好きが順番にブースに来て、
このバージョンをチェックしに来てました。
自分もこうだったな~、何て思いながら慎重に次の
曲を選んでました。温故知新ですな♪
War – The World Is A Ghetto (Special Disco Mix) [MCA:1980]