映画「The Woman in Red:ウーマン・イン・レッド:1984年」のサウンド・トラック・プロデュース依頼が来た時、モータウン・レコード社長(当時)「ジェイ・ラスカー」はこの企画に乗り気ではありませんでした。
Stevie Wonder」が持ってきた最初に聴いた3曲があまり良い出来で無かったからです。しかし「Stevie Wonder」は更にいくつかの曲を作成。
その中の一つが「I Just Called To Say I Love You:心の愛」でした。
「ラスカー」は直感的にこの曲をシングルとして出したいと思いました。明らかに「Stevie Wonder」にとってのキャリア最大のヒットになると感じたのです。
「ラスカー」の直感は当たりました。「I Just Called To Say I Love You」は全米1位、全英1位を獲得。この曲を含むサウンド・トラックも全米1位となり世界的な大ヒットとなりました。
因みに驚くべき事に、この曲が「Stevie Wonder」にとって初の全英1位の曲なんですね(「Ebony and Ivory:1982年」が全英1位となってますが、ソロとしては初)。
「I Just Called To Say I Love You」の快挙はまだ続きます。幾度もグラミー賞を受賞した「Stevie Wonder」がついにアカデミー賞にノミネートされたのです。
しかしこの年の「アカデミー歌曲賞」はかなり競争が激しいものでした。他のノミネートは以下の通り……見て分かりますが、候補の5曲すべてが全米1位を獲得しています。
Phil Collins – Against All Odds (Take a Look at Me Now):『カリブの熱い夜』
Kenny Loggins – Footloose:『フットルース』
Deniece Williams – Let’s Hear It for the Boy:『フットルース』
Ray Parker, Jr. – Ghostbusters:『ゴーストバスターズ』
そんな混沌とした中、「I Just Called To Say I Love You」がアカデミー賞の前哨戦として注目度が高い「ゴールデングローブ賞」を受賞し、誰もがアカデミー賞受賞に近づいたと思いました。
そして運命の1985年3月25日、「Diana Ross」がこの曲を授賞式会場で歌い、その後見事この厳しい競争に勝ったのです♪
「I Just Called To Say I Love You」は、1年の風物を1月から順に歌い、
『特別な日では無いけれど「I Love You:愛してる」って言いたくて電話したんだよ』
っていうシンプルで深い心温まる名曲です。
何度聴いてもほのぼのしますね。
最高っす♪
Stevie Wonder – I Just Called To Say I Love You [Motown:1984]