「音楽史上最も売れたアルバム」「Thriller:1982年」成功の先駆けであり、真の意味で「Michael Jackson」のソロ活動が始まったと言われているアルバム「Off The Wall:1979年」は、プロディーサーに「Quincy Jones」が初めて起用され、ここから最強タッグの道のりが始まりました。
「Jacksons風のアルバムには絶対にしないで欲しい」
「Michael Jackson」は「Quincy Jones」にそう言いました。
「Michael Jackson」は一度は自身でプロデュースする事を考えましたが、
「充分にプロデュース出来るか確かではなかったんだ。ソロになったばかりだったからね」と某誌で述べています。
「Quincy Jones」は「Off The Wall」制作にあたり「Heatwave」のキーボーディスト「Rod Temperton」に協力を頼みます。理由は「Heatwave」が1977年にリリースし、全米2位になった「Boogie Nights」を気に入っていたからです。
しかしながら当時「Heatwave」にとって3枚目のアルバムを制作中だった「Rod Temperton」は忙しい事もあって当初この要請に難色を示しましたがこう言っています。
「Quincyは突然電話してきてMichaelの為に曲を書いてくれないかと言って来たんだ。オレは絶対無理だと言ったんだけど、結局1曲だけ作るって事で押し切られてしまったんだ」
で、「Rod Temperton」は「Off The Wall」制作中スタジオに留まり3曲を作りました。
Burn This Disco Out
Off The Wall
Rock With You
何だかんだとしっかり、それ以上に仕事しちゃう所がスゴイです。しかも「Don’t Stop ‘Til You Get Enough」に続いて「Rock With You」は「Off The Wall」からの2曲目の全米1位(1980/01/19)に輝き、「Quincy Jones」の目論見は大当たりしたのです。
ダンサブルな「Don’t Stop ‘Til You Get Enough」とは対極に位置する「Rock With You」は「Michael Jackson」の優しく流れる様なボーカルと、ゆったりとした夢想的なビートが心地よい素晴らしい曲です。
この曲辺りから「Michael Jackson」は80年代に流行するコンテンポラリーな音楽へと進み始めました。
因みに「Rock With You」は2種類のアルバム・バージョンが存在します。1つはアルバム発売初期のオリジナルミックス。
もう1つはサビの部分にハンドクラッピングを挿入し、「David Williams」によるリズムギターを差し替えたリミックス。
当時のシングル盤は後者の間奏を短縮し編集したバージョンです♪
ではまた~♪
Michael Jackson – Rock With You [Epic:1979]