「The Supremes:1977年解散」時代から数えると14曲の全米1位を獲得し、ポップ・ミュージック界の頂点に君臨していた「Diana Ross」が、次に目指したのが女優としての地位だったのはある意味必然と言えました。
既に映画「ビリー・ホリデイ物語 奇妙な果実:1972年」で女優としてデビューを果たしていましたが、「Diana Ross」は次のステップを踏む必要があると考えて、いろいろ検討した結果、シカゴとローマを舞台に無名デザイナーからカリスマモデルへと転身した女性の生き様を描いた「マホガニー物語」に主演します。
作曲を担当したのは「Michael Masser:1941/3/24~2015/7/9」。 「Diana Ross」にとって前の1位に輝いた「Touch Me In The Morning」の作曲者であり、「Whitney Houston」「Dionne Warwick」「Roberta Flack」等の作曲を手掛けたレジェンドの一人です。
「Michael Masser」は何度も「マホガニー物語」のフィルムを繰り返し回しながら「Theme From Mahogany」を造り上げました。
「Theme From Mahogany」は12週かけて全米1位に輝きます。「Diana Ross」にとってソロとして3曲目の栄冠となりました。
しかしながら「アカデミー賞選定委員会」は「Theme From Mahogany」を「内容的に候補に挙げるに値しない曲」としました。つまり大した曲ではないと表明したのです。
この事に音楽業界は反発します。確かに映画はイマイチだったのかもしれません。興業面では成功しましたが、批評家からはボロクソだった様です。
しかしこのメイン・テーマはこの年の映画音楽の中で最も素晴らしい曲の一つである事は誰もが知っていました。
結局「アカデミー賞選定委員会」はその決定を撤回しました。その後「Theme From Mahogany」は「第48回アカデミー賞の歌曲賞」にノミネートされますが、受賞には至りませんでした。残念ながら…..
色々と偉そうな事を書きましたが、私はいまだに「マホガニー物語」を観ていません。しかし「Theme From Mahogany」の良さは分かっています。
それはこの曲が当時「ネスカフェ」のCMで使用されていた事が影響しているのだと思います…….おっと世代がバレてしまいましたね(笑)。
ではまた~♪
Diana Ross – Theme From Mahogany (Do You Know Where You’re Going To) [Motown:1975]