John Lennon – Imagine [Apple Records:1971]

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Yesterday の様な美しい曲を作りたい

                  

John Lennon はこの曲のリリース後、ずっと思っていました。

Yesterday の名義は Lennon-McCartney になってますが、実は McCartney が単独で作詞作曲した曲。

それ故 Lennon は Yesterday が自分が作った曲だと思われるのにウンザリしていました。

             

Lennon の様な超天才でも Yesterday の様な曲を作るのにかなり苦労した様で、(Lennon が)Imagine を完成した時の喜びようはとても大きかったそうです。

            

              

ジャーナリストで Lennon の友人だった Howard Smith に Lennon が Imagine を披露した後、こんな会話が交わされたと Smith は語っています。

           


(Lennon に)「どう思う」て訊かれたから「美しい曲だ」って答えたんだ。

         

そしたら「Yesterday 位良いい?」って訊くから

「そんなの比べられないよ」って答えたよ。

                

返答後、彼はもう一回プレイしてくれたんだ。で、更にもう1回プレイした後(Lennon は)こう言ったんだ…

         

「わかるはずだよ。Yesterday と同じ位良いって」

          


             

両曲とも素晴らしく、且つ、美しい曲である事は疑いありません。しかしながら内容はかなり違っています。

              

Yesterday は McCartney が14歳の時に乳癌で亡くなった母への想いを歌った曲。

        

Imagine は人類愛や平和を願う曲として作られましたが、共産主義的思想という批判や、反戦歌として認識され、その時の時代背景で放送禁止になったこともある曲。

            

どちらも愛を歌った曲なんですけどね…

              

本日の曲は知っての通り、Imagine… と呼びかけて始まります。

このアイデアについて Lennonは、Yoko Ono の詩集「グレープフルーツ」から拝借したと語っています。

                  

        

この詩集の中に「ツナフィッシュ・ピース・サンドウィッチ」という詩があり、

           

「想像して。千の太陽が一度にのぼるところを…」

              

の一節を Lennon がとても気に入り使用したと言われています。

              

この様な経緯があり今でも世界中で愛され続けている Imagine ですが、今年でリリースされ46年が経ちました。

随分経ったなと思ってたら、全米音楽出版社協会が、Yoko Ono を Imagine 共作者として名を連ねる事になったと突然の発表。

         

良かったと言うべきか…

今更ですか?と思うのか…

まあ、色んな事情があるんでしょうね。

                      

John Lennon – Imagine [Apple Records:1971]