「Michael Jackson（以下 MJ）」と言えば「Thriller」…かなりの人がこうイメージする程「Thriller」のインパクトは強烈です。なんせ自分の母親でさえ知てるんだから（笑）。今日は「Thriller」についてのエントリ。細かく書くとキリがないので、出来るだけシンプルに書きます。
①アルバム「Thriller」
リリースは【1982/12/02】。プロデュースは名匠「Quincy Jones」で、ロサンゼルスのウエストレイク・スタジオで制作。全米アルバム・チャート37週1位を記録（通算）。日本でも洋楽チャート12週連続1位となり、（自分の記憶では）初の洋楽アルバム売り上げ100万枚を達成。全世界で「6500万枚」以上のセールスを記録中でギネス認定されています。
これは一家に一枚。必須アイテムですね。選曲、曲の配置（順番）、リリースのタイミング、シングルの切り方…全てがパーフェクト。こんなアルバム、少なくとも自分が生きてる間は出てこないんじゃないかな。それ程偉大な作品だと思ってます。
Michael Jackson & Quincy Jones
②シングル「Thriller」
全米チャート第4位、同じく1984年年間チャート78位を記録….「えっ、シングル1位じゃないの？」こんな声が聞こえてきますが、4位になった事が逆にスゴイ事なんです。
日本と違い米国は先ずアルバムをリリースし、そこからシングルを何曲かカットします。
※シングルカット
レコーディングされたアルバムの楽曲から
1曲または2、3曲程をメインとして、シン
グルに収録し販売する事。その名の通り、
数ある楽曲の中から切るというのが語源。
アルバム「Thriller」から9曲中7曲がシングルカットされました。普通は精々3、4曲です。シングルとなった曲は以下の通り。（リリース順）
1. The Girl Is Mine (2位）
2. Billie Jean (1位)
3. Beat It (1位)
4. Wanna Be Startin’ Somethin’ (5位)
5. Human Nature（7位）
6. P.Y.T.（10位）
7. Thriller（4位）
ギネス認定される程売れたアルバム…そこからのシングルが全て全米トップ10入り。7曲シングルカットするのはかなり冒険だと思います。
だってね…..考えて下さい。1個のオレンジを7回絞って一体何が出てくるの？
③ショートフィルム「Thriller」
MJが自身のPVをショートフィルムと呼び始めたのはこの頃ではないですが、敢えてショートフィルムと書いています。
当時PVに使われる予算は平均約5万ドル（1150万~1200万円）。しかしながら「Thriller」は50万ドル（1億1500万~1億2000万円）をかけて作られました。監督は「John Landis」。
特殊メークは「Rick Baker」！
この2人、自分が大好きな映画「狼男アメリカン：1981年」のコンビです。ここに目をつけるのが流石MJ。
共演の女の子役にはかなり狭きオーディションを勝ち抜いた「Ola Ray」。後に金銭の事でMJに対して訴訟を起こしたのは残念。
そしてこの曲（ショートフィルム）、この人抜きには語れない「Vincent Price」！（出演してませんがね）。
「三大怪奇スター」と称されたPrice師匠のナレーション…これが「Thriller」！ Price師匠の起用は親交のあった「Quincy Jones」の奥様の助言によるものだそうで、彼自身はこの仕事を快諾し、非常に喜んでいたそうです。
因みにこのビデオの前半、映画館の上映作品の看板が「Vincent Price Thriller」になってます。
書くとキリがないですね。ショートフィルムの内容については皆さんお馴染みなので割愛させて頂きます。
話のオチも完璧ですね。MJはやはり人間では無かったんですね（笑）←いい意味です。
2009年12月30日、米国国立フィルム保存法にのっとり、「Thriller」のショートフィルムが米国国立フィルム登録簿入りしています。ショートフィルムとしては史上初であり、米国議会図書館でこのフィルムが永久保存されています。
最後に…
米タイム誌のインタビューで「Quincy Jones」はMJの事をこう語っています。
「私たちの本当の場所へマイケルは導いてくれた。ブラック・ミュージックはポップの源泉であるはずなのに、いつも脇役で甘んじてたんだ。それをマイケルが世界を1つにしてくれたんだ」
Michael Jackson – Thriller [Epic:1983]