Orchestral Manoeuvres In The Dark ‎– Enola Gay [Dindisc:1980]

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「Orchestral Manoeuvres In The Dark(OMD)」は英学生時代から友人だった「Andy McCluskey」と「Paul Humphreys」の2人が「Kraftwerk」に強い影響を受けて結成した英国発のシンセポップ・デュオ。

※Kraftwerk
ドイツの電子音楽バンド。N.Y.タイムズ誌に「エレクトロニック・ダンス・ミュージックのビートルズ」と評されている。

◆OMD

  
  
さて、本日の曲は我々日本人にとってただのディスコ、ポップ・ミュージックではないという事を先ず伝えたい。

「OMD」のデビュー曲であるこの曲の邦題は「エノラ・ゲイの悲劇」。

「エノラ・ゲイ」は広島に原爆(リトル・ボーイ)を投下した米国のB-29大型戦略爆撃機のニックネーム。操縦士の母親の名前です。

米国では戦争を終わらせた(この後長崎にファットマンが投下されます)英雄として賛美されてますが、自分だったら10万人以上が亡くなり、現在も多くの被爆者が心体共に苦労してるのを見ると、爆撃機が母親の名前になるのはかなり複雑な思いになりますね。
  
歌詞はかなり皮肉めいた反戦歌になってます。それがどの様にとらえるかは皆さん次第…
  
  
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Enola gay, you should have stayed
at home yesterday

エノラ・ゲイ、あなたは昨日は家に
いるべきだった

Oho it can’t describe the feeling
and the way you lied

あなたの嘘に言葉もでないよ

These games you play,
they’re gonna end it all
in tears someday

あなたがやった事、それはいつか
流す涙以上の結末となるんだ

Oho Enola gay,
it shouldn’t ever
have to end this way

エノラ・ゲイ、
こんな終わりを迎えなきゃいけない
事は無かったんだ

It’s 8:15, that’s the time
that it’s always been

それは8時15分 ※投下された時間
いつもと変わらぬ時間

We got your message on the radio,

僕等はあなたのメッセージを
無縁で聴いた

condition’s normal
and you’re coming home…

異常なし 帰還します…

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原爆投下に真っ向から反対する歌詞です。

とは言いつつ、かなりポップです。米国以外で大ヒットしました(当たり前か)。日本でもディスコ、ポップ・シーンで共に大ヒットしました。

きっと英語で何なのか分かってない事と、「Gay:ゲイ」が同姓愛に繋がる短絡的思考で、サラリと受け入れたのだと勝手に思います。
  
  
このエントリは本来8月6日にするべきだったのかもしれませんが、敢えて本日にしました。

本日は終戦の日。そしてお盆期間中です。先人の方々に感謝し、祖先の人々に敬意を払いたいと思います。
  
  
Orchestral Manoeuvres In The Dark ‎– Enola Gay [Dindisc:1980]