時は1987年……この曲を書いた後「Seal」は(なぜか)恥ずかしさを感じて、録音したテープを投げ捨てたと語っています。所謂お蔵入りですね。
そして2ndアルバム「Seal II:1994年」のレコーディング・セッションを行う時まで、彼はこの曲をプロデューサーの「Trevor Horn」に提示しませんでした。
後に「Seal」はこう語っています。
「正直言ってホントにこの曲が誇らしいと思ったことが無かったんだ。でも、Trevor がやった仕事は気に入ってるんだ。」
「彼は眠っていたこの曲を800万枚売ってくれて、僕をメジャーにしてくれたからね」
◆Trevor Horn
古くは「Yes」、「The Buggles」から「ABC」、「Frankie Goes To Hollywood」、「Malcolm McLaren」、「Simple Minds」、「Rod Stewart」、「Billy Idol」等…..多くのビッグ・ネームの音楽に関り、アレンジャー、コンポーザーまでこなす名プロデューサー。
「Adamski – Killer:1990年」にボーカルとして参加し、当時クラブ・シーンで注目されていた「Seal」を、自らのレーベル「ZTT」からデビューさせて彼をスターダムへと押し上げたのは紛れもなくトレバー師匠です。
そして忘れちゃいけないのが
映画 BATMAN FOREVER:1995年
2ndアルバム「Seal II」からシングル・カットされた本曲は、この映画のサウンドトラックに収録されたことも手伝って全米1位となり、第38回グラミー賞(1996/02/28)で下記3部門を獲得し「Seal」の代表作となりました。
年間最優秀レコード賞
年間最優秀楽曲賞
最優秀男性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞
「Kiss From A Rose」は美しく、そして官能的なバラード。
それを「Seal」の甘くて切なさを感じさせてくれるハーモニーが、深い感動を与えてくれます。
何度聴いても飽きないですね。
Seal – Kiss From A Rose [1994:ZTT]