1939年11月26日にテネシー州で生まれた「Anna Mae Bullock」は両親が離婚すると母親と共にセントルイスに移りクラブで歌うようになります。
そこで後に夫となる「Ike Turner」と運命の出会いを果たし、芸名を「Tina」に変えて、「Ike」の姓である「Turner」を付け加え「Tina Turner」と名付け、「Ike & Tina Turner」を結成。
ロック、ソウル、ブルース、ファンク等幅広い音楽を手掛け数々のヒット曲を世に送り出し、1972年にグラミー賞を獲得する程人気を博しました。
1974年から「Tina」は本格的にソロ活動を開始し1stアルバムをリリース。グラミー賞にノミネート、ミュージカル映画「Tommy:1975年」に出演し、ソロとしての評価が上がりますが「Ike & Tina Turner」の人気は色あせました。
この頃から「Ike」の薬物使用や「Tina」に対するDVがひどくなり、「Tina」は最後にはダラスのショー直前にホテルから逃亡しました。この時彼女が洋服の他身に付けていたのは、ガソリンカードとたったの36セントだったそうです。
1976年に離婚後数年間「Tina」は過去の借金を返済し続け、1983年に「Al Green」の古典ナンバー「Let’s Stay Together」をリリース。
「Tina」個人としては初の全米チャート入りとなり、これが「驚くべき復活」と呼ばれるカムバックの足掛かりとなります。
「Let’s Stay Together」を含む5枚目のアルバム「Private Dancer」が大当たりしたのです。
そしてこのアルバムからシングルカットされた本曲「What’s Love Got To Do With It」で遂に全米1位を獲得し、第27回グラミー賞で以下のの3部門に輝きました。
最優秀レコード賞
最優秀楽曲賞
最優秀女性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞
当初「Tina」はこの曲を気に入らなかったそうですが、作曲した「Terry Britten」に「アーティストの手に渡れば歌は変わる」と言われ、いつしか自分の歌になっていたと「Tina」本人が語っています。
彼女は2004年に一度引退しましたが、50年以上活動し続け、今尚現役です。1991年にはロックの殿堂入りを果たし、ローリング・ストーン誌の「最も偉大な100人のシンガー」において17位に選出されています。
凄いパワーですね。
ホント、心からリスペクトします。
ではまた~♪
Tina Turner – What’s Love Got To Do With It [Capitol Records:1984]